課題
導入
メリット
株式会社毎日放送では、主にオフィスファイルを格納するファイルサーバを設け、10 年以上にわたって活用してきました。容量は約20TBで、社員を中心に約1,000人が利用。長年使い続けてきたことでサーバの肥大化が進んでいましたが、整理は手付かずの状況でした。
「長い間使っていたのでファイルは増え続け、更新されていない不要なファイルも増加していました。一方で、5年ほど前からはクラウドストレージも併用するようになりました。コロナ禍でリモートワークが推奨されましたが、当社ではセキュリティ上、自宅からVPN経由でファイルサーバにアクセスすることは禁止しています。そのため、社外からアクセス可能なクラウドストレージの利用が浸透したんです。既存ファイルサーバと並行して、クラウドストレージも併用する土壌ができたので、これを機に一旦サーバを整理しようと考えました」
株式会社毎日放送 経営戦略局DX推進部 兼 総合技術局放送運営センター 船井 宏祐 様(写真手前)
こう話すのは、同社DX推進部の船井氏。当時のサーバはファイル数が膨大で、自力で一覧化するには膨大な時間がかかるため、ファイルサーバを可視化・分析するシステムやツールを導入することにしたといいます。数社のプロダクトを比較・検討するなかで、以前から商談をしていたARIの営業担当者に紹介されたのが、ZiDOMA dataでした。
「今回の目的は、ファイルサーバの『棚卸』です。機能がたくさんあって、日々データを取って活用して業務効率化を目指すという他社のシステムもあったのですが、それらは必要ない機能もあり、高価で予算的にも見合わないものでした。その点、ZiDOMA dataは可視化・分析のための必要十分な機能を備えていて、かつ価格もリーズナブル。大きなサーバを用意する必要もなく、余分なコストがかからない点も決め手となり、ZiDOMA dataの導入を決めました」(船井氏)
導入にあたって同社は、まず評価版でZiDOMA dataの実際の操作感を確認しました。
「評価版で十分使いやすさがわかったので、導入を決めました。導入に必要な環境はサーバを1台立てたのみで、ZiDOMAソフトウェアのインストールも短時間で完了しスムーズに終えられましたね。実際の『棚卸』作業にあたっては、ARI担当者に分析方法について相談。当社と同様の課題における他社の実例をいろいろと伺いました。また、実際に当社ファイルサーバの環境や、データを確認してもらいながら検討した結果、更新日時を基準にファイルを整理することにしました。」(船井氏)
分析は2023年末にスタートし、その時点で1年以上更新のないファイルをピックアップ。20TBの分析には、合計で約15時間(※1TBあたり約43分)かかりました。分析結果は、ZiDOMA dataのダッシュボード上に、色分けされた円グラフや一覧で表示され、ファイルが可視化されました。
「導入前に期待していたとおり、ZiDOMA dataは複雑なところがなく、シンプルに操作できて、動作も軽いと感じました。分析処理も別の作業をしながら実行できたので、効率よく進められたと思います。その後は分析結果をもとに、部署のディレクトリごとに、過去1年間更新のないファイルのリストを作成し、3月から4月にかけて、各部署のシステム担当者に部内での確認・回答を依頼しました。その結果、リストアップした1年間更新のないファイルのうちの8割が不要なファイルであることが判明しました」(船井氏)
こうしてZiDOMA dataによって浮き彫りとなった不要なファイルは、いったん各ユーザからのアクセス権限を解除。確実に不要なファイルであるかを精査した後、時期を見て削除していく予定です。
同社は今後もZiDOMA dataを活用し、第2 ・第3のフェーズとして、さらに対象を広げてファイルサーバの棚卸を実施。そのうえで、必要に応じてファイルサーバのデータをクラウドストレージへ移行させることを考えているそうです。
「大容量ファイルはアップロードやアクセスに時間がかかるため、すべてのファイルを移行するのは実際困難です。いまのところは、ファイルの利用用途や費用対効果を考慮しながらクラウドとファイルサーバとを併用して、バランスよく運用していきたいと考えています」(船井氏)
そう語る船井氏に、ZiDOMA dataとARIについて、改めて評価を伺いました。
「ZiDOMA dataは、私たちにとって必要なファイルサーバ可視化・分析機能を備えた使いやすいシステムです。ARIの担当者も、こちらから投げかけた疑問点についてレスポンスよく答えてくれますし、『売って終わり』ではなく、導入後のサポートの手厚さを感じました。今後も、ARIにさまざまなソリューションを紹介してもらいたいと思っています」(船井氏)
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