インタビュー
鴻巣花き株式会社 総務部 システム課 課長 高屋 智明 氏
課題
導入
メリット
鴻巣花き株式会社は、2002 年9 月に開業した日本全国の生産者から寄せられる多種多様な「花き(観賞用植物)」の販売・卸売り業者です。
同社では、業務で使用するドキュメントファイルや画像ファイルを保存するために、十分なストレージ容量を持つファイルサーバを用意していました。しかし、その運用ルールが徹底されていなかったため、ファイルサーバ内に制作者や用途が不明なファイルが散在してしまう状況となっていました。ファイル共有用に使用していたNAS サーバに保存されてしまうケースも多く、ディスクスペースの有効活用という観点からも問題視されていました。
「これはずっと以前からの課題でしたが業務に追われて手つかずになっていました。ただ、いつかはやらなければならないと思っていたので、バックアップ環境の構築が必要となったタイミングで、“あわせてやってしまおう!” と考えた次第です」と語るのは、同社のシステム周りを一手に引き受ける総務部のシステム課 課長高屋氏です。
データがたまり続ければ、使用頻度の低いデータをアーカイブする必要があります。システムの開発時にはテスト環境と本番環境の間でデータ移行が発生します。つまり、システムを運用していく以上、データ移行は必ず発生します。
ファイルの整理整頓を進めるためには、そのファイルが「いつ」、「誰が」作成したファイルか、そしてどれくらいの「頻度」でアクセスされているかを調べる必要があります。しかし、その情報を得るために大量に存在するファイルを一つずつチェックするのは、現実的に不可能です。
そこで以前よりサーバ関係の保守を担当していたAR アドバンストテクノロジ株式会社(ARI)に相談をしたところ、提案を受けたのが、同社が提供するファイルサーバ分析&データ移行ソリューションである「ZiDOMA data」でした。
高屋氏はファイル整理の課題を解消する手段として、「ファイル分析や移行のツール」の導入も検討はしていました。
「ツールの存在は以前から知っていました。最適なツールがないか、いろいろ探してはいたのですが、なかなか弊社の環境に適したものが見つからず、掛かるコストもかなりのものだったので、導入についてはかなり迷っていたのというのが本音です」とのことです。
しかし、ARI が提案するZiDOMA data は、他のツールと比較して低コストであり、加えて「既存サーバの保守や新規バックアップサーバの構築などとあわせて、ARI からサポートを受けられる」ことから、まずはテストとして無償トライアル版を用いたファイルサーバ内の分析を実施することになりました。
「このあたりの流れについては、かなりの紆余曲折がありました。バックアップサーバの構築やPC 環境の整備など、積み上がっていた諸問題を解決しながらの導入だったので、無償トライアル版の使用開始から本格的に稼働するまで、結構な時間が掛かっています。実は、実際に有償版の利用を開始したのはつい最近、2021 年の6 月になってからです(取材日:2021 年8 月3 日)。なので、本格的に課題の克服に手を付けるのはこれからなんです(笑)。ただ、現状では特に大きな問題もなく活用できていると思います」。
まだ、本格的な使用を開始して間もないものの、「ZiDOMA data を用いたファイル分析によって、ファイルの整理整頓は着実に進行している」とのことです。
「ZiDOMA data を用いれば、これまでわかりにくかった、“いつ”、“誰が作成“して、“どれくらいの頻度” でアクセスされているかが一目でわかります。ただ、それが必要なファイルなのかどうかは、作った本人に訊かないとわかりません。例えば5 年前のファイルは無条件で削除みたいなルールを決めてしまえば楽だとは思いますが、ファイルの整理整頓自体が初めてなので、今回はひとつひとつ丁寧に確認しながら、残すか削除するかを決めている状況です」。
なお、バックアップサーバについてはARI の協力のもと、仮想環境上で構築する予定となっています。
現在、鴻巣花きのプロジェクトは、「ファイルサーバの分析が完了して、ファイルの要不要について所有者にヒアリングをしている段階」です。そして、この作業が完了次第、次のステップとしてバックアップサーバの本格導入とデータの移行を実施する予定となっています。
「我々としては、ファイルサーバに関するほぼすべてをARI さんにお任せすることになるので、信頼と同時に期待もしています。ファイルサーバに関する技術や情報は、常に新しいものが登場しています。ただ、私達は専門家ではないので、それらをどう活かせばいいのかまではわかりません。ですから、是非ともARI さんには、最新情報の提供と、“こう使えばこんなメリットがある” という具体的な提案をしていただけるとありがたいです。今後とも、期待しておりますので、何卒よろしくお願いします」。